CA/MCA オブジェクトのグラフ化ツール factoextra

『対応分析入門』(以下『入門』)を読む道具として、CATools.R としてCAのレザルトを可視化するツールを公開していました。

ですが、ここでご紹介する factoextra を使えば、私のツールは不要です(CAのレザルトの処理のサンプルとしてはご覧いただけるかもしれませんが)。

上記『入門』の検算用につかったのが、FactoMineR というパッケージのCAでしたが、ご紹介するものは、のFactoMineRを対象にした、factoextra というものです。作者(Alboukadel Kassambara 氏)のサイトは、以下にあります。

http://www.sthda.com/english/wiki/factoextra-r-package-easy-multivariate-data-analyses-and-elegant-visualization

非常に強力なのですが、困ったことに、plotで日本語が表示されないという問題がありました。この件で、実は、昨年問い合わせをしていたのですが、昨日、再度、「この件、返事欲しい」と送りましたところ「kazuo、スマン、答えたつもりになった」とすぐに返信がありまして、factoextra とggpubr の暫定最新版(Githubから取得)で解決していただけました。以下に説明があります(事例は、『入門』の表2.1です)。

https://github.com/kassambara/factoextra/issues/31

この方法で、グラフエリアの日本語はちゃんと表示されます。この例にあるTitleも正しく表示されるのですが(英語なので)、Titel 部分などグラフエリアの外の部分は、ggplot2のフォント指定の文法で対応する必要があります。

fviz_ca_biplot(res.CA,map="simbiplot",title="対称biplot",
font.family = "HiraKakuProN-W3") + theme(text = element_text(family =
"HiraKakuProN-W3"))

対応分析(CA)での処理

http://www.sthda.com/english/wiki/correspondence-analysis-in-r-the-ultimate-guide-for-the-analysis-the-visualization-and-the-interpretation-r-software-and-data-mining

fviz_ca の解説

http://www.sthda.com/english/wiki/fviz-ca-quick-correspondence-analysis-data-visualization-using-factoextra-r-software-and-data-mining

多重対応分析(MAC)での処理

http://www.sthda.com/english/wiki/multiple-correspondence-analysis-essentials-interpretation-and-application-to-investigate-the-associations-between-categories-of-multiple-qualitative-variables-r-software-and-data-mining

fviz_mca の解説

http://www.sthda.com/english/wiki/fviz-mca-quick-multiple-correspondence-analysis-data-visualization-r-software-and-data-mining

なお、このtoolsは、CA[FactoMineR] のみならず、ca[ca]、corresp[MASS] などのCAオブジェクトに対応しています。なによりもありがたいのが、caのplotが有している表示オプションをすべて実装しているところです。詳しくは、藤本「対応分析のグラフを適切に解釈する条件」『津田塾大学紀要』第49号、2017/03, pp141−153、を参照してください。

■ 参考

ggpubr http://www.sthda.com/english/wiki/ggpubr-r-package-ggplot2-based-publication-ready-plots